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矯正治療症例

【矯正症例】20代女性「口が閉じにくい」ワイヤー矯正とアンカースクリューを用いた治療

項目 内容
治療内容 上下顎ワイヤー矯正治療
アンカースクリューを用いた矯正治療
上下左右4番の抜歯
年齢 20代女性
性別 女性
期間 2年半
費用(税込) 診断55,000円
装置968,000円
調整5,500円
検査・保定55,000円
リスク・副作用 ・アンカースクリュー除去直後の軽微な出血や違和感

・前歯の圧下に伴い一時的に歯冠が短く見える現象

・治療終了後の歯の後戻りリスク

1. 患者さんのご紹介(主訴・お悩み)

今回は、口が閉じにくいことや、前方に出ている口元が気になっているという20代の女性の患者さんをご紹介します。

患者さんはご自身の口元のシルエットだけでなく、笑った時に上顎の歯ぐきが大きく露出してしまう「ガミースマイル」の症状にも悩まれていました。毎日の会話や食事、鏡を見るたびにストレスを感じていたとのことで、口元のバランスを整えたいというご希望を持たれて当院へご相談にいらっしゃいました。

 

2. ご来院時の状態と診断

ご来院時にお口の中を検査したところ、上下の歯列が全体的に前方へ突き出るような形で並んでおり、これが原因で唇が閉じにくく、横顔のバランスにも影響を与えている状態であることが明らかになりました。

さらに骨格の分析を行った結果、笑った際に上顎前歯の位置が低く、歯ぐきが目立ちやすい状態であることが確認されました。このように、歯の前後的な突出と上下的な位置のズレが同時に起きているお口の状態でした。





3. 治療計画

患者さんのお悩みを解決するため、上下左右の4番目の歯(小臼歯)を合計4本抜歯し、歯を移動させるためのスペースを確保する計画を立てました。さらに、上顎の天井部分にあたる正中口蓋へ「アンカースクリュー」を2本打ち込み、これを固定源として上顎全体の歯を後ろへと大きく下げる方針としました。

当院の特徴的な治療方針として、単に歯を後ろに引くだけでなく、ガミースマイルの改善を目指して前歯を上方へと移動させる「圧下」という3次元的なアプローチを計画に組み込みました。これにより、口元の突出感と歯ぐきの露出の双方にアプローチしていきます。

【コラム】アンカースクリューとは
矯正治療の際に、歯を効率的に動かすための固定源として顎の骨に一時的に埋め込む小さな医療用のネジです。これを使用することで、従来の矯正装置だけでは難しかった方向への歯の移動が可能になります。
【コラム】圧下とは
矯正治療において、歯をその長軸方向に沿って顎の骨の中へと押し込むように移動させる高度な処置のことです。主に笑った時に歯ぐきが見えすぎる症状などを改善する目的で行われます。

 

4. 治療経過

治療の第一段階として、歯の表側にマルチブラケット装置と呼ばれる一般的なワイヤー矯正の器具を装着しました。そして、上顎に埋入したアンカースクリューからスライダーという装置を用いて適切な力をかけ、前歯と奥歯を後方へしっかりと牽引していきました。



治療の過程で、前歯を上方に圧下させた影響により、一時的に歯が歯ぐきに埋まり込んで歯の頭の部分(歯冠)が短く見える現象が生じました。当院ではこのような変化が起きた際も、笑顔になった時の見え方や全体のバランスを慎重に評価しています。今回は実際の笑顔時には気にならないレベルであることを確認し、もし患者さんが気にされる場合は歯ぐきの一部を切除して歯の長さを調整する治療(歯冠長延長術)の選択肢もご提案しました。患者さんとご相談の上、そこまでの処置は望まれなかったため、そのまま治療を進行いたしました。

当院ではこのように多様な手法を組み合わせ、患者さん一人ひとりの状況に対応することを大切にしています。

 

5. 治療後・予後





約2年半という治療期間を経て、無事に治療が終了しました。突出していた口元は後方へ移動し、横顔のバランスにも変化がみられました。気にされていたガミースマイルも改善傾向を示し、口元全体の調和が向上しました。

治療のために埋めていたアンカースクリューを取り外した直後は少し血がにじむものの、数日で傷口は塞がるため経過に問題はありません。

治療終了後は、整った歯並びを維持するために最低3年以上の保定期間を設けています。当院では「できるだけ後戻りをさせたくない」「美しくなった状態をなるべく維持したい」という患者さんの想いに応えるため、二重の固定システムという選択肢をご用意しています。歯の裏側に直接固定する「フィックスリテーナー」を上下の歯列に装着し、日中はその状態で過ごしていただきます。さらに夜間の就寝時には、その上から自由に着脱ができるマウスピースタイプの「クリアリテーナー」を装着していただきます。この二重の体制をとることで、万が一裏側のワイヤーが外れてしまいご自身で気づかない場合であっても、夜間のマウスピースを併用することで、歯の後戻りのリスク軽減が期待できます。

当院では治療を終えた後も、健康で美しいお口の状態を長く維持できるよう丁寧なサポートをしています。口が閉じにくい、あるいは笑った時の口元にコンプレックスがあるという方は、ぜひ一度当院へご相談ください。

 

監修:すすむ歯科・矯正歯科
院長 近藤 崇伸
経歴
2002年 愛知県立瑞陵高等学校卒業
2009年 長崎大学歯学部 卒業
名古屋大学医学部歯科口腔外科 入局
2011年 医療法人ナディアパークデンタルクリニック 勤務
2013年 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科歯科矯正分野 入局
2016年 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 修了
長崎大学客員研究員・臨床承認医
すすむ歯科・矯正歯科勤務
名古屋、大阪、長崎の複数のクリニックにて矯正治療担当

副院長 近藤 康次
経歴
2009年 私立東海高等学校 卒業
2016年 鹿児島大学歯学部 卒業
名古屋大学医学部附属病院歯科口腔外科 入局
2018年 東海市開業医勤務
2020年 すすむ歯科・矯正歯科勤務


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