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中高生矯正症例

【矯正症例】10代 女性「うまく噛めない」非抜歯でのマウスピース矯正

項目 内容
治療内容 マウスピースを用いた非抜歯での矯正治療
年齢 15歳
性別 女性
期間 約2年
費用(税込) 診断料 55,000円
装置代 968,000円
調整料 5,500円/回
検査・保定料 55,000円
リスク・副作用 ・歯の移動に伴い、一時的な痛みを感じる場合があります。
・歯肉退縮や歯根吸収が生じる可能性があります。
・治療終了後に歯の後戻りが起こる可能性があります。

1. 患者さんのご紹介(主訴・お悩み)

歯並びのガタつきが強く、お食事の際に食べ物をうまく噛めないことにお悩みの中学生の患者さんです。お口の状態について保護者の方も心配されており、親子でご相談にいらっしゃいました。

患者さんご本人も、「学生のうちにきれいな歯並びと噛み合わせを目指したい」というご希望をお持ちでした。

成長期における歯並びや噛み合わせの乱れは、見た目のお悩みだけでなく、食べ物の噛みやすさなど、お口の機能に影響することがあります。そのため、現在のお口の状態や成長の程度を確認したうえで、適切な治療方法や治療時期を検討することが大切です。

 

2. ご来院時の状態と診断

お口の中を拝見したところ、上下の歯が全体的に内側へ傾いて生えており、著しい歯列の乱れが生じていました。診断名は、重度の上下顎叢生です。
歯並びの乱れにより、奥歯を含めてお口全体のどこも適切に噛み合っていない状態でした。患者さんご自身も、お口のどこで噛んでよいのか分からないと仰っており、噛み合わせの基準となる位置が定まらず、不安定な状態でした。食べ物をうまく噛みこなせないだけでなく、歯ブラシの毛先が届きにくい箇所も多く、毎日の歯磨きによるセルフケアが難しい口腔環境でした。
さらに、お口まわりの機能にも気になる兆候が見受けられました。唇に強く力が入る癖や、舌を適切な位置に保てていない状態が確認され、こうした口腔機能の状態も、歯並びに影響している可能性があると考えられました。

【コラム】上下顎叢生(じょうげがくそうせい)とは

顎の骨の大きさと歯の大きさのバランスが合わず、歯が重なり合ってデコボコに生えている状態を指します。いわゆる「八重歯」や「乱杭歯」も叢生の一種です。歯と歯の間に汚れが溜まりやすく、むし歯や歯周病のリスクを高める要因となります。
【コラム】口腔機能発達不全(こうくうきのうはったつふぜん)とは

食べる、話す、呼吸するといったお口の基本的な機能が十分に発達していない状態のことです。口呼吸や舌の位置・動かし方の癖は、顎の成長や歯並びに影響を与える要因の一つと考えられています。

 

3. 治療の流れ

①光学印象を用いたお口の型取り初めに、お口の中の状態を確認するため、光学印象によって歯列のデータを取得しました。

②非抜歯による治療計画の立案歯が内側に傾き、歯並びに乱れがみられたため、歯を抜かずに治療する方法を検討しました。専用のソフトウェアを用いて歯の移動をシミュレーションし、歯列を外側へ広げて歯を並べるためのスペースを確保する治療計画を立てました。

③マウスピースの装着とお口のトレーニング歯型に合わせて作製したマウスピースを装着していただき、治療計画に沿って少しずつ歯を動かしていきました。

あわせて、舌の位置や飲み込み方を整えることを目的とした指導・トレーニングも行い、マウスピースによる矯正治療と並行して進めました。

④顎間ゴムを用いた噛み合わせの調整歯列を広げながら歯を並べていく過程で、噛む位置が定まりにくくなったり、上下の歯の正中線にずれがみられたりする時期がありました。

そこで、専用の顎間ゴムを使用し、上下の歯に力を加えながら、噛み合わせや正中線の状態を確認して治療を進めました。

【コラム】光学印象(こうがくいんしょう)とは

専用の小型スキャナーでお口の中を撮影し、歯や歯ぐきの形状をコンピューター上に3Dデータとして再現する方法です。従来の印象材を使用する型取りとは異なり、口腔内をスキャンしてデータを取得でき、マウスピースなどの作製にも活用されています。
【コラム】顎間ゴム(がっかんごむ)とは

矯正治療で使用される医療用の小さなゴムです。上の歯と下の歯に装着した矯正装置などに引っ掛け、ゴムが縮もうとする力を利用します。上下の歯の噛み合わせや位置関係を調整する目的などで使用されます。

 

4. 治療のポイント

①成長期を活かした矯正治療10代の中高生は、永久歯への生え変わりや顎の成長段階を確認しながら、矯正治療を検討する時期でもあります。この時期に治療を行うことで、成長の状態やお口の中の状況に合わせた治療計画を立てやすくなります。また、将来的な歯並びや噛み合わせも見据えながら、適切なタイミングで治療を進めることができます。

②お口の筋肉にも目を向けたアプローチ歯並びの乱れには、口唇の緊張や舌の癖など、お口まわりの筋肉や機能が関係している場合があります。当院では、歯を動かして歯並びを整えるだけでなく、こうしたお口の機能にも目を向けています。正しい舌の位置や飲み込み方を身につけていただくことで、治療後の歯並びを安定させることを目指し、患者さんのお口の状態に合わせた治療をご提案しました。

 

5. 治療後・予後

約2年の治療期間を経て、治療が終了しました。本症例では、治療後に歯並びや噛み合わせの状態に変化がみられ、歯磨きもしやすい口腔環境となりました。なお、治療期間や治療結果には個人差があります。

治療後、患者さんからは、歯並びや口元の見た目について前向きな感想が聞かれました。
治療後は、整えた歯並びや噛み合わせを維持するため、保定装置を使用しながら経過を確認していきます。今後も定期的なチェックを行い、お口まわりの状態を見守っていきます。
当院では、患者さん一人ひとりのお口の状態や成長段階を確認しながら、治療計画をご提案しています。歯並びや噛み合わせ、お口まわりの癖などでお悩みの方は、名古屋市天白区の歯医者 すすむ歯科・矯正歯科へご相談ください。

 

監修:すすむ歯科・矯正歯科
院長 近藤 崇伸
経歴
2002年 愛知県立瑞陵高等学校卒業
2009年 長崎大学歯学部 卒業
名古屋大学医学部歯科口腔外科 入局
2011年 医療法人ナディアパークデンタルクリニック 勤務
2013年 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科歯科矯正分野 入局
2016年 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 修了
長崎大学客員研究員・臨床承認医
すすむ歯科・矯正歯科勤務
名古屋、大阪、長崎の複数のクリニックにて矯正治療担当

副院長 近藤 康次
経歴
2009年 私立東海高等学校 卒業
2016年 鹿児島大学歯学部 卒業
名古屋大学医学部附属病院歯科口腔外科 入局
2018年 東海市開業医勤務
2020年 すすむ歯科・矯正歯科勤務