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歯周病治療症例

【歯周病治療症例】60代 女性「他院で歯周病治療を受けるも症状の改善がみられない」歯周基本治療およびブルーラジカル照射

項目 内容
治療内容 歯周基本治療(スケーリング、SRP)
ナイトガード作製
ブルーラジカル治療(全顎照射)
年齢 60代
性別 女性
期間 8か月(計14回)
費用(税込) ブルーラジカル全顎 220,000円
保険診療費用
(歯周基本治療・検査等)
リスク・副作用 ・照射直後にタンパク変性により歯肉が一時的に白っぽくなることがあります

・歯周病が治癒し歯ぐきが引き締まることで、歯の根元の露出や隙間が生じる場合があります

1. 患者さんのご紹介(主訴・お悩み)

60代女性の患者さんです。他院で歯周病治療を受けていましたが、症状の改善がみられず、テレビでブルーラジカルを知ったことをきっかけに来院されました。

主訴は「お口全体の歯ぐきの腫れ・出血、歯のぐらつき(動揺)、歯ぐきの下がり」です。「歯みがきの時の出血や、歯がぐらついて歯ぐきが下がってきたのをどうにかしたい」とお話しされていました。

 

2. ご来院時の状態と診断

初診時には、お口全体に歯ぐきの腫れや赤み、出血がみられ、歯ぐきが下がる歯肉退縮や、一部の歯のぐらつきも認められました。歯周組織検査を行った結果、中等度歯周炎と診断しました。一方、むし歯治療が必要な歯はなく、すべての歯が残っている状態でした。

歯周病は、歯と歯ぐきの境目などに細菌が蓄積して炎症が起こり、進行すると歯を支える組織にも影響する病気です。そのため、まずは歯石などの汚れを取り除く歯周基本治療を行い、歯ぐきの炎症を抑えていくことが重要です。

今回は、歯のぐらつきがあるため夜間の食いしばりも考慮し、ナイトガードを作製することとしました。また、ブルーラジカル治療をすぐに行うのではなく、スケーリングやSRPによる歯周基本治療を先に行い、歯ぐきの状態を整えてから照射する計画としました。

以上の状態を踏まえ、歯周病と歯にかかる力の両面に対応する方針で治療を進めることとしました。

【コラム】SRP(スケーリング・ルートプレーニング)とは
SRPは、歯の表面や歯ぐきの内側に付着した歯石などを取り除き、歯根面を清掃する歯周基本治療の一つです。歯周病治療では、こうした原因への処置を行いながら歯ぐきの状態を確認していきます。

 

3. 治療の流れ

①初診・歯周組織検査
まず歯周組織検査を行い、お口全体の歯ぐきからの出血や腫れ、歯の動揺などを確認しました。

②歯周基本治療
スケーリングとSRPを行い、歯や歯根面に付着した歯石などを除去しました。ブルーラジカルを照射する前に歯周基本治療を進め、歯ぐきの炎症や状態を確認しました。

③ナイトガードの導入
動揺がみられた歯の保護と、夜間の食いしばりへの対策としてナイトガードを作製し、装着しました。

④ブルーラジカルを計6回照射
お口の中をブロックに分け、計6回に分けてブルーラジカルを照射しました。1回につき最大6本を対象とし、約60分の診療時間を確保しました。局所麻酔を行ったうえで、1本あたり前歯は3分、奥歯は7分ずつ照射しています。

⑤SPT(歯周病安定期治療)へ移行
すべてのブロックへの照射終了後、歯周ポケットや歯ぐき、歯の動揺などの状態を確認し、定期的な歯周病安定期治療へ移行しました。

【コラム】ブルーラジカル治療とは
ブルーラジカルは、歯周病治療に用いられる機器です。治療では過酸化水素水と光を用いてラジカルを発生させ、歯周ポケット内の細菌に作用させます。

 

4. 治療のポイント

①ブルーラジカル照射の前に歯周基本治療を実施
今回はブルーラジカルだけで治療を進めるのではなく、先にスケーリングやSRPを行いました。歯周病治療では、歯石などの原因を取り除き、歯ぐきの状態を確認しながら治療を進めることが重要です。

②複数回に分けて、丁寧にブルーラジカルを照射
お口全体をブロックに分け、1回につき最大6本、計6回の照射を行いました。局所麻酔を使用し、1本あたり前歯は3分、奥歯は7分ずつ処置しています。

③歯の動揺と食いしばりにも対応
歯周病治療では、歯石などの汚れを取り除いて歯ぐきの炎症に対応することに加え、噛み合わせや歯ぎしり、食いしばりなどによって歯に加わる力についても考慮することが大切です。歯周病によって歯を支える組織が影響を受けている場合、歯に負担がかかることで動揺などに影響することがあります。

今回は、歯周病への処置と並行して、動揺がみられた歯の保護と夜間の食いしばりへの対策としてナイトガードを作製しました。歯石などの原因への処置だけでなく、歯に加わる力にも配慮しながら治療を進めた症例です。

 

5. 治療後・予後


▲上顎前歯ブルーラジカル照射3か月/下顎前歯ブルーラジカル照射直後
ブルーラジカルの照射直後には、歯ぐきが一時的に白くなる変化がみられましたが、数日で消退しました。

一連の治療後の検査では、この患者さんにおいて、歯周ポケットの深さや歯の動揺に初診時との変化が確認されました。

歯周病は治療後も継続的な管理が必要です。歯ぐきの状態や歯周ポケット、歯の動揺、噛み合わせなどを定期的に確認し、お口の状態に応じたケアを続けることが大切です。

当院では、ブルーラジカルによる処置だけでなく、歯周基本治療や治療後の定期管理を含め、お口の状態を確認しながら歯周病治療を進めています。他院で歯周病治療を受けているものの症状が気になる方、ブルーラジカル治療を検討している方は、名古屋市天白区の歯医者 すすむ歯科・矯正歯科へご相談ください。

 

監修:すすむ歯科・矯正歯科
院長 近藤 崇伸
経歴
2002年 愛知県立瑞陵高等学校卒業
2009年 長崎大学歯学部 卒業
名古屋大学医学部歯科口腔外科 入局
2011年 医療法人ナディアパークデンタルクリニック 勤務
2013年 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科歯科矯正分野 入局
2016年 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 修了
長崎大学客員研究員・臨床承認医
すすむ歯科・矯正歯科勤務
名古屋、大阪、長崎の複数のクリニックにて矯正治療担当

副院長 近藤 康次
経歴
2009年 私立東海高等学校 卒業
2016年 鹿児島大学歯学部 卒業
名古屋大学医学部附属病院歯科口腔外科 入局
2018年 東海市開業医勤務
2020年 すすむ歯科・矯正歯科勤務